HIPHOP(ヒップホップ)


1970年代後半にNYのサウスブロンクスで生まれたHIP HOP。HIP HOPとは本来「音楽」や「ダンス」だけを指すものではなく、黒人文化の中から成り立ったひとつの文化です。その文化の中に「B-BOYING」「DJ」「Rap(MC)」「GRAFFITI」の4つの要素が存在し、昨今ではKRSONEが提唱した「言語」「ファッション」「起業精神」「知識」「Beat Boxin」が追加され、9大要素となりました。 HIP HOPダンスは、アップ(上で音をとる)やダウン(下で音をとる)の2種類の特徴的な音のとり方が基本です。そして”ノリ”をキープしながら踊ること。また、他のジャンルのダンスの動きをHIP HOP的に変えていったり、とても自由なジャンルです。代表的なステップとして「Running Man」「Roger Rabbit」「Battlerfly」などが有名です。そして、HIP HOPにもNew Jack SwingやUnderground HIP HOPやGIRL’S HIP HOPやSTYLE HIP HOPと言ったさまざまなスタイルがあります。New Jack Swingとは、ミュージシャン/アーティスト兼音楽プロデューサーである、テディー・ライリーが中心となって1980年代後半に生み出されたジャンルです。 1992年にNYのダンサー達Rubberbandz / KITO / Marquest / Prancer / PeekABoo / Henry”Link” / Buddah Stretch / Loose Joint / Caleafなどが出演していた一本のドキュメンタリー番組「ALIVE TV」が、日本のNEW SCHOOL(HIP HOPやHOUSE)ダンサー達に大きな影響を与えました。

GIRL’S HIPHOP(ガールズ)


HIP HOPの基礎をベースに”女性らしさ”を取り入れたスタイルです。日本では誤解されたまま浸透していますがジャンルではありません。
女性らしいセクシーな動きやキュートな動き、時には激しくパワフルな動きをします。女性にしかできない、セクシーさやカッコ良さを出せるスタイルです。

JAZZ (ジャズダンス)

20世紀初頭にアメリカで誕生した。
名前の由来は当初アフリカ系アメリカ人がジャズミュージックに合わせて踊っていたことからこの名前が付いた。
バックダンサーやミュージカルで多く見られ、武富士のCMで有名になった武富士ダンサーズや映画「フラッシュダンス」などが有名である。
JAZZダンスとは、バレエの要素を取り入れたジャンルです。体の軸を意識することで、バランス感覚、そして表現力も身につきます。最近では、JAZZ HIP HOPやSTYLE JAZZや STREET JAZZなどが人気といえるでしょう。これらは、JAZZダンスにストリートの動きを組み合わせたスタイルです。

LOCK(ロックダンス)


三大オールドスクールの一つでもあるロックダンスは、1970年代にアメリカ人のDon Campbell(ドンキャンベル)が誕生させたダンスです。名前の『Lock』とは、激しい動きから突然静止する様子が鍵をかける時に「カチャ」とロックする様子と似ている事からそう呼ばれるようになり、”ロックする”というスタイルが特徴的なダンスです。ロックダンスの振りで使われる事の多い『ポイント』は、Don Campbell(ドンキャンベル)が踊っている時に観客から笑われ、その人を指差したのが始まりです。 1969年、L.A.で当時流行していた『Funky Chicken』というダンスを上手く踊ることができなかったDon Campbell(ドンキャンベル)は、その代わりにロックの原型となるスタイルを生み出しました。1970年代に入り、Don Campbell(ドンキャンベル)は、『The Lockers(ザ・ロッカーズ)』というダンスチームを結成し、TV番組『Saturday Night Live(サタデーナイト・ライブ)』に出演、1972年には同じくTV番組『Soul Train』で注目され、一躍有名になりました。 有名なダンスチームやクルーは『The Lockers/ORIGINAL LOCKERS』『BE BOP CREW』『Hilty Bosch』『GOGO BROTHERS』『P_LOCK&J_SOUL』などが挙げられます。ロックの主な技やステップは『TWIRL』『LOCK』『POINT』『PACING』『STOP&GO』『SCOBYDOO』『SKEETERR RABBIT』『FIVE』『LEO WALK』『WEICH A WAY』『KICK WALK』などが代表的です。

POP(ポップダンス)


POPが誕生したのは1960年代、ロサンゼルスです。黒人の子供達が始めたロボットダンスを「POP」という形に作り上げたのが、ロスの「エレクトリック・ブガルーズ」というチームのブガルーサムという人だといわれています。いくつかのスタイルがあり、マイケル・ジャクソンのダンスでも有名な、ロボットが「ギー、ガシャン!!」と動くように踊るロボットダンスや、人間ワザとは思えない、なんとも不思議な動きをするアニメーションというものがあります。アニメーションでは、エレクトロ、テクノ、トランス、ブレイクビーツ、デジタルロック、映画やアニメのサウンドトラック、ゲームミュージックなどといった、幅広いジャンルの音楽が使用されます。また、ブガルー(ブーガールー)というスタイルもあります。これは、ブガルーサムが1970年代の後期に当時流行していたロボットダンスをベースとして考案し、「エレクトリック・ブガルーズ」によって体系化されたもので、腰や膝を豪快にロールさせたり、体の各部分を別々に動かして移動したり、回転したりする動きを中心に構成されます。ブガルーではP-FunkやG-Funkなどの音楽が使用され、定番の楽曲としては、Zapp&Rogerの『More Bounce To The Ounce』やCameoの『Shake Your Pants』などが挙げられます。POPはとても歴史のあるジャンルなので、他のジャンルにも幅広く活用できる事がたくさんあります。

BREKIN'(ブレイクダンス)


全盛期は1980年代前半。英語圏ではブレイキン(breakin’)、B-ボーイング(b-boying)、B-ガーリング(b-girling)とも呼ばれ、ダンサーをB-ボーイ(b-boy)やB-ガール(b-girl)、ブレイカー(breaker)と呼ぶ。B-ボーイ、B-ガールの“B”はブラックの“B”と誤解されがちだが、これは誤りであり、Bボーイとはブレイク(突破)する者、もしくはブレイクビーツで踊る者の事である。「ブレイクダンス」「ブレイキン」という呼称は、1980年代前半に世界的に広く知られるようになった。
ブレイクダンスは1970年代にニューヨークのサウスブロンクス地区のアフリカ系アメリカ人やラテンアメリカ人の若者達によって発展したストリートダンスのスタイルである。また、アフリカ・バンバータの提案でギャングが抗争をまとめる為に銃撃戦の代わりにブレイクダンスのバトルを用い、発展に繋がったと言われている。映画『ワイルドスタイル』(1982)はブレイクダンスを知らしめた。
後に、ニューヨークのロックステディークルー(Rock Steady Crew)などのクルー同士による大規模な抗争がメディアの関心を受け、これがダンスチームの急速な成長へと繋がった。ディスコクラブやテレビ番組、公のイベントなどにもブレイクダンサーは進出していった。人気は1980年代後半には下火となったが、アフリカの民族舞踊などの動きなどが取り入れられ地味ながら安定した人気もある。Battle of the YearやUK B-Boy Championships、Freestyle Session等の世界大会も行われるようになっている。

WAACK(ワックダンス)


WAACKは70年代初期にゲイクラブで生まれたダンスです。初期の頃は、ポージングをしていくダンスで、ゲイダンサー達が、ドラァグクイーンや当時の女優、Greta Garbo(グレタ・ガルボ)、Marilyn Monroe(マリリン・モンロー)Rita Hayworth(リタ・ヘイワース)、などのイメージや、古い女性スターの、静止画やミュージカルなどを真似てダンスとして表現していました。そして、次第に、腕を巻きつけるような動きを使った踊りになり、タイロン(TYRONE)というダンサーが現在の動きを創り出しました。またブロードウェイに憧れた黒人達が生み出したダンスともいわれ、ジャズダンスと相互に与えた影響は絶大です。WAACKとPUNKINGの違いは、当時ゲイではないダンサー達がWAACKを踊る際、差別化を図るために「PUNK・PUNKING」(PUNKとはスラングでオカマや下らないもの、などを意味する侮蔑の言葉)と呼んでいたもので、WAACKは感情的、PUNKINGは滑らかで精度を高める方向でしたが、動き自体は同じです。現在はどちらの呼び方も定着していますが、”自分はゲイではないのでPUNKINGをやってる”という人や、逆に”「PUNK・PUNKING」はゲイへの差別用語なので使わない”という人もいるなど、意味が分かれます。主に腕を鞭のように振り回したり、胸の前後のしなりやツイスト、腕を巻きつける様な動きといったのが特徴的な踊りです。

HOUSE(ハウスダンス)


1977年にシカゴにオープンした、ゲイ・クラブ「WERE HOUSE」に、NYの人気DJフランキー・ナックルズが呼ばれました。フランキー・ナックルズは、当時流行していた、ディスコ、ソウルミュージックとヨーロッパの打ちこみ音楽をミックスしたりして客を熱狂させました。そのDJプレイから生まれた音楽を「WERE HOUSE」からとって「HOUSE」と呼ぶようになりました。これがハウスミュージックです。そして、ハウスダンスとは、ハウスミュージックで踊る、ステップ主体のダンスです。1980年代後半にNYのダンサー達、Caleaf / Ejoe / Peter Paul / Brain Green / Tony”Sekou” / Justice / Shan.s / MIKEU4RIA / Tony Magregr / Shar / Marjoryによってハウスダンスの基礎が作られました。CaleafとPeter Paulが出演したCrystal Watersの「Gypsy Woman」というミュージックビデオは日本人に大きな影響を与えました。ハウスダンスは速いビートでめまぐるしく動き、流れるような素早い足さばき(ステップ)とフロアワークがもっとも特徴的です。そして「カポエラ」「ブレイキン」「ヒップポップ」など、さまざまな踊りを取り込み続けている幅の広さもハウスの魅力で、さまざまな人種から愛されている理由とも言えるでしょう。