WAACKは70年代初期にゲイクラブで生まれたダンスです。初期の頃は、ポージングをしていくダンスで、ゲイダンサー達が、ドラァグクイーンや当時の女優、Greta Garbo(グレタ・ガルボ)、Marilyn Monroe(マリリン・モンロー)Rita Hayworth(リタ・ヘイワース)、などのイメージや、古い女性スターの、静止画やミュージカルなどを真似てダンスとして表現していました。そして、次第に、腕を巻きつけるような動きを使った踊りになり、タイロン(TYRONE)というダンサーが現在の動きを創り出しました。またブロードウェイに憧れた黒人達が生み出したダンスともいわれ、ジャズダンスと相互に与えた影響は絶大です。WAACKとPUNKINGの違いは、当時ゲイではないダンサー達がWAACKを踊る際、差別化を図るために「PUNK・PUNKING」(PUNKとはスラングでオカマや下らないもの、などを意味する侮蔑の言葉)と呼んでいたもので、WAACKは感情的、PUNKINGは滑らかで精度を高める方向でしたが、動き自体は同じです。現在はどちらの呼び方も定着していますが、”自分はゲイではないのでPUNKINGをやってる”という人や、逆に”「PUNK・PUNKING」はゲイへの差別用語なので使わない”という人もいるなど、意味が分かれます。主に腕を鞭のように振り回したり、胸の前後のしなりやツイスト、腕を巻きつける様な動きといったのが特徴的な踊りです。最初はすごく難しいですが、やっていくうちに楽しいと感じるジャンルだと思います。今、とても流行しているスタイルの一つです。